2023年7月13日木曜日

漢書の顔師古注

漢書にある唐の顔師古の注を洗い直していて、律歴志に「倭」の発音が記されているのを発見。以下の文を「魏志倭人伝から見える日本1、奴国と金印」の項に追加した。 

「漢書に唐の顔師古(581~645)が注を入れているのですが、倭の音は「於(o,u)危(ki)の反」と記されています(律歴志第一下)。発語と韻母を合わせて「oi」とか「ui」という発音になるはずです。」

注を入れられた「倭」は春秋左氏伝などに記されている魯の宣公の名なのだが、「俀」と書かれたり、「委」や「接」と書かれたりもしている。やはり、俀は倭の異体字なのである。接の方にも説明が付けられる。こっちは隋書の方に書き加えなければいけない。

地理志の秦の項に、「氏と是は同じ。古くは通用した字」という注を見つけて、三角縁神獣鏡にある「陳是」は「陳氏」であると、古文献から裏付けられた。何かの本で読んで知っていたわけだが、文献的に明確になったのはありがたい。こちらは「魏志倭人伝から見える日本4」を修正して書き込んだ。

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